## メモ 三体以来のガチでおもろいSF まず始まり方がすごく興味そそられれる。見覚えのない場所で目覚めて、コンピュータが2+2は?と聞いてくるシーン。つかみとしてすごく良い。これがペトロヴァラインがどうのこうのみたいな始まり方だったら、離脱する人も多いと思う。 そしてだんだん状況が明らかになっていく感じも面白い。もちろん単なる観察からわかっていくことも多いが、主人公の物理学的な実験を通して重力加速度を特定するシーンは理系としてはたまらなくワクワクする。自分もこういう状況になったときに、重力加速度を振り子を使って測れるだろうかなんて思ったりもした。 そして物語が現在と過去の二本の軸に沿って展開していくのもかなり良い。大概、現在になんらかの関わりがある部分が回想されて、現在に記憶として復活するという設定も読んでて楽しい。これが過去編が終わってから、現在編という形だったら、過去編が退屈になってしまうかもしれない。 あと主人公の性格が非常に面白い。逆境でも冗談が言えるような性格で、上巻p.255「重い尻を…なんだか分からないが尻的なものを持ち上げて、こっちにきてくれよ!話があるんだ!」は面白い。 あと異星人とのコンタクトはすごくワクワクした。結構リアルに描いているし、恐怖や不安を感じる描写で非常によかった。その恐怖や不安と、ロッキーと仲良くなった後のギャップがすごくよかった。 ロッキーかわいい。ロッキーのぬいぐるみほしい。ロッキーと別れるときは泣いたし、ロッキーをグレースが迎えに行くシーンも泣いた。少し、ドラえもんとかそういうバディ系のアニメチックな幼さも感じるが、感動するものは感動するんだ。